LEDリサイクル技術の可能性(1)
野村興産での手分解実証実験から
<論点2>で「LEDのリサイクルの条件」についてとりあげましたが、そのなかでリサイクル技術に関わり、つぎのようにのべています。
「日本のリサイクル技術はたいへんすぐれており、その気になればLEDもふくめてたいていのものは技術的にはリサイクルすることが可能だといえるでしょう。LEDの場合、素材でいえばプラスチック、アルミ、ICチップを含む基板などから構成されているとすれば、それらを選別し、再資源化ルートにのせていくことが必要になります。その場合、再資源化の技術内容については手分解がよいのか、機械破砕・選別がよいのか、素材としては何を活かすことができるのかをふくめて、こんごの検討課題です。」
今回、野村興産関西工場のご協力をいただき、LEDの手分解実証実験に取組んだことにより、LEDのリサイクルが技術的には十分可能であることを確認することができたといえます。
実験は8月30日(金)、野村興産関西工場で行われました。
実験としては、事業所から排出されるであろう直管タイプのLED5本について手分解し、どのようなパーツ(素材)で構成されているかを確認することからはじめました。
結果的には、内1本は外形を維持した分解はできず、残りの4本についてデータを残すことにしました。手分解について簡単にできたものもあれば、なかなか面倒なものもありました。
分解にかかった時間は1本あたり5分程度といえるでしょうか。分解後、パーツ(素材)ごとに重量測定し、データを残してもらいました。
もしも、手分解を前提にリサイクルを考えていくのであれば、メーカー段階で分解しやすさを意識して商品開発をしてもらうことが必要だと思いました。
LEDを構成するパーツ(素材)
アルミ(本体)
プラスチック(ポリカーボネート)
LED基板
変圧器 (あるもの、ないものがあった)
口金・コイルなど
これらのパーツ(素材)がそれぞれ売却できるのかどうかが課題になりますが、手分解の良い点として、ほぼそのまま再資源化ルートに送り出すことができるということができます。