京都循環経済研究所は、設立趣意書が示す通り、「<循環経済>の発展を通じて、持続可能な社会の形成」をめざしています。
「気候危機」、マイクロプラスチック問題など、環境問題がさらに深刻化するなかで、持続可能な社会・経済を実現していくために「循環経済」の視点はますます重要になっています。
2020年度、京都循環経済研究所は、実質2年目の年度をむかえます。新しい年度をむかえるにあたって、2019年度の活動をふりかえり、これからの課題をまとめておきます。
<2019年度の活動のまとめ>
1 調査研究
(1)LEDのリサイクルに関する調査研究
蛍光管リサイクル協会が京都市ごみ減量推進会議の助成をうけて「LEDのリサイクル
の可能性を探る」調査研究事業にとりくむことになったのをうけ、研究所としては「循環経済」紙面でその進捗状況、関連情報を継続的に報じてきました。
調査研究の成果については、11月22日の「LEDフォーラム」での意見交換をふまえ
蛍光管リサイクル協会として報告が行われています。
京都循環経済研究所としては、ホームページに「LED調査研究」のサイトを作り、関連
情報をまとめています。
(2)「使用済みカードのリサイクル」モデル事業
立命館生活協同組合、(株)浜田のご協力により、「使用済みの生協組合員カード」のリサイクルの可能性を探る実験事業に取り組みました。
(3)「プラスチック資源循環戦略」に関する情報収集、情報提供
2019年6月にG20が開催されるのを前後して「プラスチック資源循環戦略」に関する情報収集、情報提供を行いました。プラスチックによる海洋汚染問題はますます深刻な課題であり、ひきつづき調査研究を行うべき課題です。
関連して「化学物質による環境汚染」問題についての情報収集、情報提供に着手しました。
2 情報発信
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ニュース「循環経済」の継続発行
京都循環経済研究所のニュース「循環経済」を継続発行してきました。2019年度を終える時点で第40号まで発行することができました。
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ホームページの新設
京都循環経済研究所のホームページを新設しました。現時点では「循環経済」掲載の情報を収録保存する記事を中心に構成しています。
(3)「年報」発行の準備
京都循環経済研究所の活動を年度単位でまとめた「年報」の発行には至りませんでした。ひきつづき「年報2020」を発行するための準備をすすめます。
3 その他
・蛍光管リサイクル協会、レイチェル・カーソン日本協会関西フォーラムとの共同事務所の事務管理・経費精算事務を担っています。
・ありがたいことに賛助会員として京都循環経済研究所の活動を支えていただくとのお申し出をいただき、賛助会員制度がスタートしました。
・京都循環経済研究所として各種団体との関わりも始まりました。こんご、どの団体と、どのような関係をもつ必要があるのか、具体的に検討していくことが必要です。
<2020年度の課題>
1 調査研究
(1)プラスチック問題について
プラスチック問題は気候危機の問題とともに現代の環境問題のトップテーマです。プラスチックによる海洋汚染をはじめとした現実をふまえて、プラスチックごみの発生抑制、その処理方法など「循環経済」の視点からとりあげていくことにします。
(2)電池について
くらしのなかでさまざまな電池が使われています。乾電池、充電式電池、ボタン電池、リチウムイオン電池など、それぞれについて適正処理するための情報整理をすすめます。
(3)LEDのリサイクルについて
2019年、「LEDのリサイクルの可能性を探る」調査研究をすすめました。その成果を整理し、情報提供をすすめながら、必要な追加調査を行います。
2 情報発信
研究所の情報発信の方法としては、「循環経済」の発行を継続するとともに、新設されたホームページを活用するようにします。
「循環経済」はひきつづき「手配り新聞」として発行していきますが、発行頻度、編集内容については、ホームページとの関係も考慮し、よく検討することにします。当面、従来どおり、4ページものを旬刊で発行していくことにします。
ホームページでは、当面、イベント情報などの「お知らせ」と、各種レポート等の記録保存につとめることにします。
「年報2020」を発行します。
3 その他
・事務所運営については、ひきつづき蛍光管リサイクル協会、レイチェル・カーソン日本協会関西フォーラムとの共同事務所として有効活用できるようにつとめます。
・賛助会員のみなさまには、ひきつづき活動をささえていただきますようお願いいたします。