今年の夏の暑さは文字通り異常なものとなっています。
伝えられるところによれば、昨年、「地球沸騰化」という表現で気候変動の危機を訴えた国連のグテーレス事務総長は、7月25日、国連本部の記者会見で「地球は一層暑くなり、あらゆる場所が危険になっている」と危機感を示し、国際社会に気温上昇を防ぐ対策を急ぐよう改めて訴えたとのことです。
事務総長は、世界の平均気温はことし6月まで13か月連続で観測史上最高を更新し続けていることや、暑さに関連して世界で年間、推計で50万人が死亡していることを明らかにしたうえで、「分断された世界を結び付けるものが1つあるとすれば、われわれ全員がますます暑さを感じているということだ。地球は一層暑くなり、あらゆる場所が危険になっている」「世界は気温上昇の課題に立ち向かわなければならない」と述べ、国際社会に気温上昇を防ぐ対策を急ぐよう改めて訴えたということです。
1992年の「地球サミット」の前後から「地球温暖化」問題に関わり、1997年の「地球温暖化防止京都会議(COP3)」で「京都議定書」の採択をめざして活動したころ、「地球温暖化がすすめば」ということでいろいろ学習し、話し合ったことが、ひとつひとつ現実化していることに危機感を持っていましたが、今年の暑さを迎え、「地球温暖化はここまできたのか」と痛感しています。
地球温暖化防止のための戦略は、期限を決めて脱炭素化をすすめることしかありません。
この間、「2050年、カーボンニュートラル」を共通目標に取組みをすすめることが呼びかけられてきましたが、この目標を達成するために、2030年までに何をどれだけすすめるのか、2040年までに何をどれだけすすめるのかを明確にし、取組みを加速することが必要です。
2024年盛夏 京都循環経済研究所